無料ブログ作成サービス JUGEM
←prev entry Top next entry→
純粋な気持ち
0

    「中2の中だるみ」とはややステレオタイプなとらえ方だが、確かに塾でもその対処には苦慮することがままある。友人関係も活発になり、部活も上が抜けて自分たちが中心となる。思春期真っ只中で関心は全方位に向いている(閉塞してこわばってしまう者もいるかもしれない)等々とくれば、勉強など二の次三の次になってもおかしくない。


    ウチの中2生もご多分に漏れずそうした弊に陥っている。普段の授業態度というより定期テストの結果を見ればそれは明らかで、全体の平均点はジャスト400点という状態にある。400点いいじゃないか、と言われるかもしれないが、もう中1の時からずっと400点前後で推移しているのだ。これは危うい傾向だと思っている。


    前回も書いたが進学塾Uineは定期テスト2週間前から通常授業をストップしテスト対策の演習に切り替える。学習法を記したチェックシートを配って進捗状況にチェックを入れる。土日は約8時間の試験勉強会を行う。―こうした対策をして400点を超えない方がおかしい。もちろん達しない者もいるが、それは誤った勉強方法が染みついていて矯正の最中であるとか、根本的にやる気がないとか(たまにいる)、努力以外の要因があるとかの原因がはっきりしている。そうした要素がないのに、見た目的には努力をしているのに、いつも400点前後の生徒というのは、私の見る限りある要素に欠けている。


    それは「純粋な気持ち」だ。彼らには、勉強ができるようになりたい、成績を上げたいと願う純粋な心情に乏しい。いくら塾が一般的になり、学参が充実し、親の学歴が上がっても、生徒本人に成績を上げたいという澄んだ思いがなければ、成績というのはある程度にしか伸びない。今回もこういう当たり前のことを記すのは、我々塾人もまた保護者も、当たり前だからこそ案外見過ごしていることがらであると思うからだ。


    こうした生徒は、教師や親がどんなに笛を吹いても決して本気になれない・ならない。表面上はしっかり努力をしているふうではある。しかし心の奥底には「面倒」「カッタルイ」「早く(テスト勉強を)終わらせたい」が巣くっている。だから学習ペースも目の前の1問へのこだわりも決して上がることはなく、惰性の学習が積み重ねられるのみとなる。彼らがとってくる400点は、塾での「ドーピング」がなければあっという間に失われてしまう砂上の楼閣のようなものだ(ちなみに地元中の定期テスト400点は、東京都の偏差値にすれば50〜55くらいにしかならない。批判を覚悟であえて言えば、400点なんてそんなものだ)。


    勉強に対する純粋さ、言い換えれば「やる気」は本来塾に来る前に整えてくるべきものだが、やる気を完全充填して通塾を開始するケースは少ない。特に指導が厳しい、大変だと言われている塾に通うには、やる気よりもむしろ不安の方が大きいこともあるだろう。現状を何とかしたい、今のままでいいとは思わないから塾に通う。でも心の底からできるようになりたいと思っているかと問われると、はたと立ち止まる。―こういう生徒は実に多い。


    今は「成績を上げたい」という純粋動機は、塾で最後に整える「点睛」のようなものなのかもしれない。こうした我々に期待されている役割は、単純なキャッチコピーになるような分かりやすさを持ちながら、根源的な問いを投げかける。なぜ塾に通うのか。そもそもなぜ勉強するのか。こうした問いに応えられなければ、生徒達に純粋動機を喚起することは難しい。


    塾とは正論の場でもある。世間を斜から見て己の仕事を必要悪とうそぶく態度から、生徒を純粋に動かす力は生まれてこない。生徒に純粋さを求めるのなら、己もまたそうした行き方をしなければならない。講師の純粋さからしか生徒の純粋さは生まれない、という考えは青くさいだろうか。私は、青くさくて上等、青くさくてどこが悪い、と思っているのだが。





     
    | gen | 塾全般 | comments(1) | trackbacks(0) | - |
    Comment
    2014/12/18 1:46 PM posted by: Fumi
    ご無沙汰しております。

    今回も日記を拝見させてもらい、一か月前のことを思い出してしまいました。

    と申しますのも、前回書かせていただいた中に出てきた生徒についてですが、
    実は事前に退塾を申し出てきていたんです。

    その理由は「最上級生になったから部活動を頑張っている。だから塾の時間は眠くて集中できない」でした。

    もちろん私に対する不満もあったのでしょうが、上記理由もまた確かだったようです。
    今思い返してみると、夏頃と比べて集中しきれていないことが多々ありました。

    私の場合はそれに気づくことができなかったので論外だったわけなんですが、
    仮に気づくことができたとしても、果たしてどう接すればよいのか、難しい判断に思います。

    ただ仰られるように、こちらが本音で気持ちを伝えたことによって、
    生徒も本音(の一部)を言ってくれたのだとも思っております。

    また、定期試験と偏差値の相関性についても、
    仰られることとほぼ同様のことを常々感じておりました。

    私自身があまりにも未熟だったんだと痛感しております。
    でも、まだまだ伸びることはできるとも思っております!

    またよろしくお願い致します。
    name:
    email:
    url:
    comments:
    Trackback
    http://gen-uine.jugem.jp/trackback/322