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要約と記述の重要性あるいは現代文単科告知
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    今年度から開講予定の現代文単科講座だが、ちょこちょこお問い合わせはあるものの体験授業への申し込みもほとんどなく、開講すら危ぶまれている状況にある(汗)実際宣伝活動もほとんどせず、このブログでも現代文について記すといいながらまったくのスルー状態なので致し方ないといえば致し方ない。22日(日)は体験授業を実施する(数名お申し込みあり)ので、ご興味のある方はお問い合わせください。


    先日、予備校の教え子2名が入試結果報告ということでわざわざ私の塾まで来てくれた。2人ともGMARCH上位へ現役で合格。通っている高校のレベルから考えたら(これは重要な要素)十分に満足できる結果だと思う。改めて、おめでとう。


    私の指導していた現代文に関して2人に共通していたのは「必ず毎週要約添削を受けていたこと」。私は授業開始約1時間前に校舎に入って希望者の添削をしていたが、この2人は毎回要約を持ってきた。ハッキリ言って初めはヘタクソだったが徐々に形になって十分な読解ができていると分かる文章が作れるようになっていた。


    2人ともセンターでも高得点、次第本番でも現代文は手応えがあったようだ。そしてその要因として要約と私の実施するテストの記述問題を挙げていた。「要約と記述をやったから全体像がしっかりつかめるようになって現代文が楽になりました」。私の指導の意図をしっかり体現してくれて嬉しい。


    色々なところで繰り返し述べているが、私は現代文の力をつけるのに必要不可欠なトレーニングは記述だと思っている。センター試験はオールマークだし私大も記号問題が中心なので現代文における記述は国立志望者に限られたものだと勘違いしている受験生(場合によっては指導者)もいるが、間違っている。読む力は書く力とリンクして向上していくものであり、書くことなしに現代文の力が飛躍的に伸びることはないというのが私の指導上の信念だ。だから生徒達には「問題文の要約」と復習テストにおける「記述問題」を課している。


    ただこうした指導は少人数でないときめ細かく見ることが難しい。詳しくはまた別に触れたいが、書く行為には語彙という大問題も横たわる。ただ、いずれにせよ現代文を成績の安定しない科目から確実な得点源にするためには、要約によって磨かれる全体への視線の養成が不可欠だ。


    開講予定の現代文単科は当然のことながら少人数指導となる。添削・記述指導もしっかり掘り下げてやっていこうと思っている。



     
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    進学塾Uine 大学受験 現代文単科講座開講!
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      このブログで塾に関する告知はしたことがありません(たぶん)が、開塾5年目にしての新たな試みなので読んでいただいている皆様に是非お知らせしたく、ここに記します。


      進学塾Uineは2015年4月より「大学受験 現代文単科講座」を開設します。私がこれまで培ってきた現代文講師としての力を、大学受験で現代文を武器にしたいと考える受験生にぶつけていきます。


      指導対象は高卒生と高3生、指導時間は週に1回、2時間30分です。この時間の中でテスト、演習、講義を行っていきます。曜日、料金等についてはお電話もしくはメールでお問い合わせください(筺03-6240-4275 mail:gen.uine.juku@gmail.com)。3月中に受講希望の高卒生・高3生を対象とした体験入塾日を設けます。こちらもご興味のある方はお問い合わせくださいますようお願い致します。


      秋からは現代文受講者を対象に小論文講座も開設します。国立二次、慶応対策が中心です。


      以下はこのブログに書いた現代文関連のエントリーです。お読み頂ければ私の指導の一端がお分かり頂けるかもしれません。これ以外にもまた次回以降、現代文指導についての考えや想いをいくつか書いてみたいと思っています。

      大学入試現代文のこれから その1
           〃       その2
           〃       その3
      情報処理型現代文
      賢いのはどっち?
      思惑が読みを乱す
      センター評論2013年
      センター評論の「難しさ」




       
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      センター評論の「難しさ」
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        毎年「センター国語(現代文)は難しい」という話をそこかしこで耳にする。確かに私も簡単ではないと思う。事実、教え子達で漢文までやって9割以上得点してきた生徒というのはそれほど多くないし、出講している予備校の生徒達でも毎年「やられました(ショボーン)」と言う者が少なくない。小説問題に不慣れということや古文の難しさというのも語られるが、私の印象では第一問の評論も皆結構落としてくる。昨年度は小林秀雄の衒学的な文体にやられた受験生が多く、難化したとしてニュースでも取りあげられたのが記憶に新しい(その時は別に難しくなんかないというエントリーを書いたのだが)。


         

        私の経験だと、早稲田に合格する受験生でもセンター評論は結構こけてくる。いや、結構どころかかなりの割合でずっこける。かつての教え子I君は早稲田法から法科大学院へ進み現在弁護士として活躍しているが、センター評論は漢字以外1問しかできなかった。早稲田に合格するような受験生ならセンター評論は余裕で8割以上行きそうだが、中々難しいのが現状だと思う(あくまで私の指導している範囲内での話だけど)。


         

        私の教え子でセンター国語で9割以上得点してきたのはほとんどが国立志望者だった。「実力があれば私大だろうがセンターだろうが国立二次だろうができる」というこっち側の話はこの際括弧にくくって考えてみると、1ヶ月後早稲田に合格する者がセンターでこけて国立大志望者が高得点を取ってくるというところに「センター評論は難しい」のヒントがありはしないか。


         

        単純な理由だが、私はこれは「問題文」の特性に起因するのではないかと思う。


         

        センター試験というのは当たり前だが文系だけでなく理系も受験する。だから評論文の出典はゴリゴリの人文専門系の文章ではなく、ニュートラルなテーマであることが多い。昨年度は刀の鍔の意匠、一昨年は生命(個体)と環境、その前は住宅と身体性の話だった。


         

        文体にもある程度の共通点があって、端的に言うと「読み口がソフト」なものが多い。昨年の小林秀雄だってペダンティックな文体に惑わされた受験生が多かったとは思うが、随想的話し言葉で書かれていて読み進めるだけならそう難しさを感じないはずだ(あくまで比較対象した場合)。


         

        一方、早稲田に代表される私大評論は、まず語彙や文体が難解なことが多い。試みに東進データベースあたりで早稲田の現代文をいくつか拾って読んでみれば分かる。とにかく読み進めるだけでそれなりのストレスがかかる。柔らかな読み口であるものも中にはあるが、こういうのはほぼ例外なく人文系の予備知識(構造主義など)が必要だったりする。


         

         難解な問題文に対さなければならない受験生は(時に教える側も)、その言葉の「濃さ」に着目する。「キーワード」「主題文」「主張と説明、具体例」といったとらえ方で文章に濃淡をつけ、全体を把握していく。


         

         この時、そのようにしてつけた濃淡が全体の主旨に収斂するような読みができればいいのだが(少なくとも私はそのように指導しているけれど)、多くの受験生はそういう文章の把握を「設問を解くため(だけ)」に使う。全体主旨をまとめ上げる意識と言葉をもたず、あくまで目の前の設問(記号式!)のために文章につけた「濃淡」を利用する。


         

        この読み方はセンター評論では通用しない。センター評論は読み口がソフトだから濃淡がつきづらい。私大型のノリで読んでいくとなんだかよく分からないうちに読み終わってしまったりする。筆者の言いたいことは「どれ」?キーワードは「どこ」?―こういう読み方は跳ね返される。


         

        センター評論で必要なのは「自分の言葉で主旨をまとめ上げる」ことだ。「そんなの当たり前だろ」という突っ込みが入るかもしれないが、受験生目線に立てば中々そうは言えない。文章体験が少ない彼らは、読み方のオプションがそれほど多くない。12月あたりから早稲田や上智のガチガチの評論で過去問演習を重ねてきた受験生は、逆に濃い文章でないと読みづらさを感じるようにもなっている。


         

        この点、国立志望者は記述対策をしているので、言葉や文の濃さが向こうから迫ってくるのを待たずとも自分で必要な要素を探し出し、それをまとめ上げるということに慣れている。こうした思考の向きの違いが、私大専願者と国立志望者における評論の出来に影響しているのではないだろうか。


         

        言うなればセンター評論は「校庭にいる生徒の中から一番かわいい子を探し出す」、私大型評論は「ボディビルコンテストで一番デカクて切れてる者を選ぶ」みたいな感じか(よく分からんw)。


         

        もうセンター試験は明日明後日なので受験生にアドバイスといっても余計な一言になろうが、文章が向こうから迫ってくるのを待つのではなく、自分から文章に向かって行く姿勢を忘れずに。そして試験直前の1分は顔を上げて周りを見まわしリラックスすること。努力は裏切らないから平常心で臨んで下さい。




         

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        現役生の覚醒
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           予備校で接する現役生というのは女子を中心として浪人を忌避する傾向が強い。かつて受験人口が多かった時代は否応なく浪人せざるを得なかったものが、大学全入時代を迎え「それなり」のところには入れるようになったこととも関係するのだろう。また「入れる状況」が浪人という言葉に「怠惰」の雰囲気を以前よりも分厚く纏わせているのかもしれない。



           現役生の受験勉強は「時間切れ」との戦いだ。もちろん高1高2の時点から受験を意識した勉強を重ねていくのが理想だが、彼らには部活もある。友人関係や異性関係にしても、高校時代は一生で最も充実している時だろう。「普通の高校3年生」たちにとってはそう先を見据えて勉強には取り組みづらい(私が教えているのは昔も今も「普通」の生徒達ばかりだ)。



           こういう現役生もどこかで「覚醒」する時がある。部活の引退がきっかけになったり、何かが引き金となって大学への思いが狂おしいまでに高まったりした時、一気に勉強モードに突入する。学校をさぼって塾や予備校の自習室にカンヅメになり、浪人生以上のパワーで勉強を重ねていく。



           しかし、高3途中からの覚醒は、「普通の高校生」にとっては大抵「遅かりし由良介」。1年以上のアドバンテージがある浪人生や上位一貫校生の後塵を拝する形で、多くは第1志望の夢破れる。そしてその挫折感をキャンパスライフに対する胸の高まりと「諸事情」という名の理由づけでコーティングしながら、第2、第3志望の大学に進学していく。



           でも、覚醒した生徒が時間切れで第1志望を断念するのはもったいないと思う。浪人しても何の保証もないとはいえ、かつてのような受験人口ではないのだから不確定要素はかなり少なくなっている。自身を取り巻く諸事情には抗えない部分があるとしても、せっかく覚醒した勉強モードを中途半端な継続で終わらせてしまうのは惜しい。



           覚醒は浪人での成功を半ば約束していると言ってもいいのではないか。私の教えてきた生徒で浪人してから花開いた生徒は、必ず現役時代どこかで覚醒していた。それが8月であっても12月であっても、覚醒モードに入ってから死ぬ気で勉強した者は浪人して第1志望に合格していった。これはもちろん、覚醒せずに浪人した場合の成功可能性は測りづらいということも意味するわけで、だから誰に対しても浪人を薦めるものではないのだが。



           かつての教え子S。高校時代の学年順位はケツから5番以内が定位置。しかしどうしても明治に行きたいと現役の11月から「覚醒」。1日14時間以上というものすごい勢いで勉強をやったが、現役でのチャレンジは当然のように全滅。しかし浪人でもその覚醒を維持し、第1志望の明治をはじめ受験した大学のほぼすべてに合格した。



           教え子K。高校時代は部活オンリーの生活。引退した8月から覚醒するも、第1志望の慶應には届かず。実はこいつGMARCHの某大学には合格したものの、親に内緒で合格通知を破棄し慶應に再挑戦したのだった。GMARCHをぶった切るその覚醒っぷりは浪人での成功を約束していたと言ってもいいのかもしれない。翌年、見事合格した。



           私は現役生に対してはどこかでこの「覚醒」を待っている。享楽的な高校生活から禁欲的な受験生活にスイッチが切り替わる局面。表情や顔つきが変わるその瞬間というのが現役生にはある。その日を信じて粘り強く働きかけていきたい。




           

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          センター評論 2013年
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             大学入試センター試験の平均点が公表された。国語は前評判(?)通り、小林秀雄が出された評論のできがふるわず、平均点がセンター試験になってから過去最低だという。予備校関係者の声も、随筆的・感覚的な小林秀雄の文章に面食らったとか過去問と傾向が違ったのが影響したとか、これまでのセンター評論のありようと違った趣にできの悪さの要因をみる。




             いやもうね、正直あきれるばかりですよ。傾向がうんちゃらとか、小林秀雄がどうとか。お前らこれまで受験生に何を教えてきたんだよ(←ホントにムカついているので毒吐き失礼します)。




             現代文を「どう解くか」ばかり教えているからこうなる。現代文とは徹頭徹尾、「何が書いてあるかを理解すること」である。それ以上でもそれ以下でもない。それなのに、この選択肢がイイスギとか根拠は何行目にあるとか二項対立がどうとか、手法を前面に出しすぎているから小林秀雄ごときの文章に対応できない。




             もちろん、多くの受験生にとって読解手法は重要な手だてだし、それを教えること自体は私もやっている。しかし、読解手法はあくまで全体理解・要旨把握作成のための「下僕」である。こんな言わずもがなのことを無視して、手法を前面に出す指導がなんと多いことか(理由は分かっている。要旨をもちだすとめんどくさいのだ。だって模範作成と添削がつきまとうでしょ、要旨作成には)。




             自身も現場で現代文を教えている以上、私もこうした結果の一端は担っているし、実際「9割取れました」と報告してくれた教え子は一握り。自分の指導もまだまだ至らない点は多々ある。しかし、私は傾向とか文章内容とかに責任を押しつける教え方はしていないし、どんな文章でも解けるような現代文との向き合い方を10ヶ月間指導してきた。意味段落要旨と全体要旨は必ず自作の作成例を提示し、前期は全員に要旨作成を義務づけ毎週添削もした(いっぱいいっぱいの生徒が多く他教科への影響を考慮し後期は希望者のみの添削)。だから私の教えたことをしっかりマスターしてセンターに臨んだ生徒は「小林秀雄?なんか変な文章だなって思いましたけど、要旨をつかめば大丈夫でした」みたいな感想。できた受験生はみんなそんな印象だったのではないだろうか?




             実際、今年のセンター評論はそんなに難しくないと思う。上智や明治の方がよっぽどひどいよ(笑)実際に解いた印象をツイッターには上げたので以下にそれを貼る。


            ○センター評論を解いてみた。まったく標準的なレベルという印象。鍔が造形意志よりも実用と生活とに根ざしたということ、それが却って豊かな意匠性に結びついたということを理解できれば容易。評論によくある既成概念や固定観念を突き崩す切り口で極めてオーソドックスなスタイル。所要時間15分。

            ○ただ、小林秀雄の文章というより注が21もつく文章を題材に選ぶというのはどう考えても不適。どの受験生にも(文系にも理系にも)ニュートラルな題材という視点からこうした出典にたどり着くのだろうが、受験生のまっとうな努力が専門用語の分かりづらさで打ち消されてしまう危険性がある。

            ○私を含む教師世代は小林秀雄というと「韜晦的で難解」という先入観があるから「センターに小林秀雄?そりゃ難しいだろ」みたいになりがちだが、題材がやや不適当なことを除けば穏当な問題だと言える。意味段落要旨や全体要旨を意識しながら読む訓練をしてきた受験生は高得点が取れたはず。(以上1月24日のツイート)




             「現代文はやってもできない、成果が上がりづらい」と言われる。これは半分正解で半分間違いだと思う。できない、上がらないというのは、現代文はそれまで生きてきた中での言語体験の質が問われるからだ。しかし、一定の言語体験が備わっている者なら「正しいやり方」でやればできるようになるし成績は上がる。「正しいやり方」とは、すでに述べたように「文章全体を、要旨を作成しながら正しく理解すること」である。




             80年代、現代文はニューアカブームと歩調を合わせるかのごとく難解な近代批評にシフトし、増加する受験人口≒大学入試の大衆化と相まってそれを解くための現代文手法が様々に生み出されてきた。そしてそうした手法は「国語ができる=頭がいい」みたいな考えを廃し、現代文は誰でもできるようになるものだというメッセージを発してきた。その功績は大きいと思う。しかし、実際生徒と向き合ってみて愕然とするのは、現代文的手法があまりにも受験生を毒しているという現実だ。森どころか木すら見ず(見えず)、枝先ばかり見ている受験生(特に一度受験を経験している高卒生)がなんと多いことか。




             そろそろ我々は手法から自由になった現代文の教授を模索する必要がある。センターの平均点が低かったのは間違いなく教える我々の責任である。そのことを肝に銘じるべきだ。





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